大学というと会社を比べて、倒産や潰れるイメージは少ないかもしれません。しかし、日本では今までにいくつかの大学がなくなっています。もしかすると自分が通っている大学や志望大学も10年ぐらいでなくなってしまうかもしれません。
そこで大学が潰れるとはどういう意味でしょうか?また大学がなくなる前に何に気を付けて大学選びをすればいいのでしょうか?
目次
大学が潰れる・なくなるケースは何がある?
大学が潰れたり、なくなるといっても、いくつかパターンがあります。
- 新入生(学生)の募集停止をして、4年後(以降)に大学が廃止される
- 他の大学に吸収統合される
- 国(文部科学省)から解散命令が出される。
大学が募集停止から廃止パターン
これは新入生が集まらなくなり、定員が満たせなくなって、学費や国からもらう補助金だけでは毎年赤字を出し続けた結果、大学がなくなるパターンです。
この場合は、大学は募集停止をしても、私達学生が大学にいる限り大学は存続をしないといけないので最低でも4年間は大学が残ります。学生がみんな卒業したら大学は廃止(潰す)事になるらしいですが、留年した人がいた場合は大学をもう1年残すか、他の大学に移籍する事もあるようです。
募集停止から廃止した大学
久我山大学、東京女学館大学、東和大学、福岡医療福祉大学、三重中京大学
大学が統合や吸収されるパターン
大学が統合や吸収されて大学がなくなる事もあります。ただこれは組織が残っています。例えば聖母大学は上智大学に統合されたので、聖母大学にいた学生は上智大学の学生となることはできたのはいいですね。
統合された大学
神戸山手大学(関西国際大学と統合)、浜松大学・富士常葉大学(常葉大学と統合)
国からの解散命令パターン
これは非常に珍しい例ですが、国は大学や学校法人に対して解散命令を出すことができます。過去のこれが適用された唯一の例が創造学園大学です。
この時は在籍していた学生は、他の大学に異動をして、大学自体はなくなったとの事です。
私立大学で潰れそうな大学はどこでみるの?
今までなくなった大学を調べると、特徴や重要なのは大学の定員をきちんと100%に近い数字で充足しているかです。これは、各大学のホームページに絶対ある「情報公開」のページから学生数という項目があるので、そこで調べることが出来ます。
この定員の充足率が、90%~80%は黄色信号、80%以下~70%未満だと赤信号、70%以下だと瀕死と思っていいと思います。学生が70%ぐらいしかいなかったら普通の大学の経営は成り立ちません。
私立大学は収入の多くを学費に頼っているので、学生が集まっていないと潰れやすいことは確かです。でも例外があって、ミッション系や仏教系で牧師養成やお坊さん養成をする大学は宗教団体から多額の寄付があるので、学生がいなくても経営が出来ていることがあるそうです。
キーワードは地方や小規模、出来てすぐ
今までに潰れた大学を見ると、地方の大学や小規模の大学が多いです。また新設の大学もつくったはいいけど、経営がおもわしくなく廃止してしまったというところもあります。
これは新設といっても、大学の前が専門学校だったり、短期大学だったりで、学生が集まらないから大学にチェンジしたはいいけど、結局は人は集まらずに潰れてしまったところもあるでしょう。
つまり、大学を選ぶ時は、ある程度の規模があり、立地がその地域ではよく、歴史がある大学を選べば「母校消滅」といった事態は避けられるでしょう。